店頭流通

アップル、マイクロソフトとの電撃提携で「成果」を強調

1998/07/21 18:45

 アップルコンピュータの見本市、マックワールド・エキスポがニューヨークで開催された。継続的な業績改善の見通しや間近に控えた新製品の出荷開始など明るい話題のなかで、久々に活気あるマックワールドとなった。

 アップルの暫定最高経営責任者のスティーブ・ジョブズ氏は、予定を最終段階で変更して同見本市に出席し講演をした。そのなかで、同社の最新四半期の決算が黒字になる見通しを明らかにした。長年にわたり業績が低迷していた同社だが、これで3期連続の黒字になる。

 同見本市で最も注目を集めたのは同社の新型PC「iMac」。流線形の斬新なデザインと使いやすさを追求した内容の同PCは8月15日が発売予定日だが、流通関係者によるとユーザーからの購買申し込みが殺到しているという。

 同社は年内に40万台を販売する見通しで、発売日までに25万台の生産を完了する計画といわれる。

 同社は過去に、自社開発部品に頼るあまり、製造上の問題や需要の読み違いで在庫管理に失敗、業績が悪化したことがあるが、iMacは標準部品を多く使用しているため計画通りに生産・出荷ができる見込みという。

 同氏は、iMac発表から63日間でiMac用ソフトが177本出揃ったと述べ、ソフトメーカーの間でiMacへの期待が高まっていることを強調した。

 また、マイクロソフト製ブラウザ「インターネット・エクスプローラ」のマック版には、同ソフトのWindows版にない機能が搭載されていることを指摘。マックがマイクロソフトによって重視されていることを暗に強調した。
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