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アップル 新OS戦略を発表 MacOS「X」を主力に、ソフト資産を重視

1998/05/18 18:45

 アップルコンピュータは、米カリフォルニア州サンノゼで開発者向けカンファレンスを開き、同社のOS新戦略を発表した。同社は、過去のソフト資産を重視する方針に変更、マックOSを引き続き主力OSとして開発し、次世代OSとして期待されていた「ラプソディ(開発コード名)」はサーバー用として位置づけることにした。

ラプソディはサーバー用

 同社が今後主力OSと位置づけるのは「MacOS X(テン)」で、来年秋発売予定。プリエンプティブ・マルチタスキングなどラプソディに盛り込まれる予定だった機能の多くが搭載される。MacOS X上では、過去の応用ソフトが利用できるうえ、過去のソフトにわずかなプログラム調整を加えればXの新機能も利用できるようになる。ラプソディ用に応用ソフトをグレードアップするには、大がかりなプログラム修正が必要で、ソフトメーカーの間から苦情が出ていた。

 MacOS Xには、マイクロソフトと共同開発のJavaバーチャルマシンと、デジタルメディア用の統一プラットホームとしてクイックタイムなどの技術が搭載される。

 同社のスティーブ・ジョブズ暫定最高経営責任者(CEO)は、MacOS Xを「1984年以来の大がかりなバージョンアップ」と説明している。

 MacOS Xは、同社初のパワーPCネイティブOSで、プロテクティブメモリ、バーチャルメモリ、マルチスレッディング、ファーストネットワーキングなどの機能が搭載される。
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