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米アップルコンピュータ 2期目も黒字、ジョブズ氏も続投

1998/04/20 18:45

 米アップルコンピュータは15日、1―3月期の決算で5500万ドルの純益を計上したと発表した。スティーブ・ジョブズ暫定最高経営責任者(CEO)が経営再建に乗り出してから2期連続の黒字となった。

 総売上は14億ドルで、前年同期より2億ドルの低下。収益率を重視し、収益率の低いプリンタやスキャナ部門を整理した結果と見られる。

 出荷台数も前年比で8%上昇。前年比で伸びた1996年12月以来の黒字となった。

 同社は、9月までにポータブルと消費者向けの新製品を発売する計画で、新製品がヒットすれば今年後半の総売上が20%増で推移する見込みになるという。

 また、同社創業者の1人で、暫定CEOのスティーブ・ジョブズ氏が当面の間、引き続き同社経営の指揮をとることになりそうだ。

 同社のフレッド・アンダーソン最高財務責任者(CFO)は、「CEO探しは、優先課題ではなくなった。暫定でも正式でも関係ない。スティーブは業績を改善したし、社員もみんなハッピーだ」と語った。

 前任のギルバート・アメリオ氏が経営不振の責任を取って昨年7月に事実上解任されたあと、ジョブズ氏が経営再建に当たっており、昨年秋に具体的な再建案を提示した。

 再建策が軌道に乗りつつある同氏だが、CEO正式就任の意向のないことをこれまで何度も言明している。
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外部リンク

アップルコンピュータ=http://www.apple.co.jp/