店頭流通

ショップ探訪 日本ソフ卜&ハード

1982/03/15 16:51

駅のそばで店売り主体

 パソコン・ショップ「コンピュータイレブン」(日本ソフト&ハード社)はすべて駅のそばである。別に丸井にあやかったわけではないのだが。「パソコンショップは客に来てもらうことが前提。多少高くついても、人の流れをつかまえた店が勝ち」というのが津屋忠之社長の持論。店舗は東京(新宿区・高田馬場駅前)と大阪(束徒川区・新大阪駅前)に二店舗、3月20日には名古屋店(中村区・名古屋駅前)がオープンする。駅の前ならサラリーマンでも通勤途中で気軽に寄れる。だからビジネス・ユースが主流になっても店頭売りで十分通用するという考えだ。

 「外販部隊の場合、セールスの質の差、人の管理を考えるとあまりにもムダが多い。むしろその人件費で店舗を増やした方か効果的だ」とも。むろん企業から要請があれば訪問販売は行うが、注文とりの外販は行うつもりはない。ビジネス・ユースには、ショップの主要業務として取り組んでいく方針。三菱のマルチ16に関しては、すでに一次特約店の指定を受け、SE10名に保守用の代替機まで用意して、万全の受け入れ体制を整えた。支店と卸店(30社)を加えて今年最低でも500台を見込んでいる。現行のメイン商品であるアンプルII、べーシソクマスターレベルIIIと合わせて、今年の売上げは30億円以上とはじいた。

 同じくマルチ16の一次特約店である日創の金子崇社長とは互いに情報交換をするほどの間柄。しかし販売方法に関しては意見が二つに分かれた。日創は外販、同社は店頭販売がメイン。「この勝負」津屋社長にとっては、「ビジネスは外販」という通説に対する挑戦ともなりそうだ。
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