今日のひとことWeb版

「お堅い」雰囲気から抜け出して

2025/04/04 10:00





 米Oracle(オラクル)の「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)といえば、ミッションクリティカルなシステムに向いている。そのようなイメージを抱く人は少なくないかもしれません。採用事例を見ても、大企業を中心としたミッションクリティカルなケースでの適用が目立ちます。

 オラクル自身もOCIが後発のクラウド基盤であることから、まずは強みが生きるミッションクリティカル領域で市場を開拓してきたというのも事実としてあります。とはいえ、さらなる成長に向けては、非ミッションクリティカルな事業領域での伸長も欠かせません。オラクルとしても、幅広いエリアで使えるとの認知を高めたい考えです。

 そんな中、アイレットがクラウド導入・活用のフルマネージドサービス「cloudpack」でのOCI取り扱い開始を発表しました。アイレットはこれまで培ってきたクラウドのノウハウや知見を生かし、多様な用途、客層に応える姿勢を見せています。

 アイレットの岩永充正社長は、オラクルのイベントにはスーツ姿の来場者が多い、との印象を語っていました。確かにパートナーもユーザーも大きな企業が多く、「お堅い」雰囲気があるのは記者も感じます。岩永社長は「もっとラフな格好の人が増えてくれば、OCIが広がってきたと思えるのではないか」とも話していました。アイレットのようなクラウド領域に強みのあるパートナーがOCIに増えることで、国内のクラウド基盤市場はどう変わるのでしょうか。オラクルのイベントの雰囲気の変化と合わせて注目したいところです。(藤岡 堯)

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アイレット、cloudpackでOCIの取り扱いを開始 マルチクラウド対応を強化
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