▼これまで、健康のために気をつかってすることなど何もなかった。しかし、在宅勤務が定着して以降、体形や持久力に明らかな変化があり、以前は会社への行き帰りだけでもそれなりの運動をしていたことを知った。活動量を意識的に補わなければいけないと思い、効果が上がるかは不明だが、この秋から週に何回かランニングをするようになった。

▼何も目標がないとすぐに飽きてやめてしまうと考え、柄にもなくランニング大会への参加を申し込んだ。わずか5キロの初心者コースだが、制限時間内にゴールしなければ完走と認定されない。最初は2～3キロ走るだけでもへばっていたが、少しずつ距離・速度が伸び、年明けの大会までには完走圏内を目指せそうだ。

▼人材育成やリスキリングの一環として、資格取得を推奨する企業をよく目にする。合格者が増えれば、「認定技術者○○人所属」とアピールできるという広告的な効果が得られるが、最終的に合格できなかった従業員も、知識や技能の習得に向けて鍛錬を積んだのであれば、仕事の質の向上が期待できる。「現場の仕事は試験問題のようにはいかない」と冷めた目で見るのではなく、努力するきっかけとして活用するのが良いだろう。（螺）