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父の木製パイプ

　手に取ると、いぶされたたばこの葉の香りが鼻に心地良い。父が生前愛用していた木製パイプを自宅で大切に保管している。イラクやヨルダンで会社を経営していた父は、仕事中もプライベートでも、常にパイプを口にくわえていた。愛用のパイプを見ると、「父の姿とともに自分が幼かった頃のことを思い出す」という。

　ビジネスマンとしての父の姿勢を思い起こさせてくれるのも、このパイプだ。「父は経営者として、時にはリスクをとって会社を成長させていた。その大切さを教えてくれる」。自身も経営者になった今、パイプを手に取るたびに身を引き締めている。


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代表執行役員社長
中島シハブ・ドゥグラ