今日は何の日
<今日は何の日>9月18日「かいわれ大根の日」
2024/09/16 09:00
週刊BCN 2024年09月16日vol.2030掲載
細長くても同じ大根
さわやかな辛みとシャキシャキとした食感で味を引き立ててくれる、料理の名脇役がかいわれ大根だ。大根とは似ても似つかないため、「かいわれ大根」という固有の種があるかのように思われそうだが、あくまで同じ大根であり、その新芽を食べるために栽培・収穫したものをかいわれ大根と呼んでいる。光をさえぎった状態で大根の種子を発芽させると、黄色い子葉が出て、白い胚軸が伸びていく。何日かして光を当て始めると、やがて子葉が緑色に色づく。同じようなスプラウト食品には、大豆を発芽させたもやしや、えんどう豆の若い葉と茎を食べる豆苗などがある。
かいわれ大根はかつて、学校給食で死者を出した食中毒事件の原因として疑われる“犯人扱い”をされ、一部業者が倒産・廃業に追い込まれる事態となった。抗議を受けた当時の厚生大臣による、山盛りのかいわれ大根を食べて安全を伝えるパフォーマンスを記憶する人もいるかもしれない。その後、製造業者が国を訴えた訴訟では業者側勝訴となり、国に賠償を命じる判決が最高裁で確定。多大な混乱を経ながらも名誉を回復した。スプラウトには成長後よりも栄養価に優れるものもあり、今では野菜の人気カテゴリーの一つである。(螺)
由来
発芽野菜の生産・流通に関わる事業者で構成する日本スプラウト協会が1986年9月に制定。横向きの8の下に1を書くとかいわれ大根に見えることから。
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