北斗七星

北斗七星 2024年8月12・19日付 vol.2026

2024/08/16 09:00

週刊BCN 2024年08月12日vol.2026掲載



▼8月5日、東京証券取引所では日経平均株価の終値が前日から4000円以上下落し、1日の下げ幅としては過去最大を記録した。その翌日には反動で3000円以上値上がりし、こちらも最大の上昇幅となった。その後も乱高下が続いており、本稿執筆時点でも市場は荒れている。ただ、主要企業の業績は概して堅調であり、リーマン・ショックのように世界が金融危機に陥っていた局面とは本質的に異なるという指摘も多い。

▼このような値動きを見ると、自分のような平凡な人間は「日経平均が4万円を超えて上がり続けるのがおかしかった。去年株を買って、この山の手前で売っておけば誰でももうけられたはず」などと思ってしまいがちだが、それは「答え合わせ」の後だから言えることだ。明日の相場は誰にもわからない。

▼記者倫理上、IT企業の株を買うわけにはいかないが、そもそもこうして最新の業界動向を追いかけていても、どの製品やサービスが大当たりするかを的中させるのは至難の業である。クラウドやAIで成功を収めている企業は、ずっと前にそれらの可能性を見抜き、大きな投資を決心している。経営者の眼力と胆力たるや恐るべし。(螺)
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