▼車を運転していた際、走っていた高速道路がカーナビの地図に表示されていないことに気づいた。ナビは正しい道に誘導しようと何度も通知を出してきたが、既に軌道修正は難しい状態。案内標識と勘を頼りに進み続けた結果、想定よりも時間が掛かってしまった。

▼考えてみれば、ナビを導入したのは10年近く前で、これまで一度もデータを更新していなかった。当然、対応している道は当時のまま。効果をしっかり享受できるはずはなく、定期的なバージョンアップの重要性を改めて痛感した。

▼7月19日、大手セキュリティーベンダーが提供するソフトウェアのアップデート内容に欠陥が見つかり、世界中のWindowsマシンでシステム障害が発生した。最新版に更新したとしても、それに問題があれば大きな影響が出るとなると、信用していいか分からなくなる。

▼ITは生活やビジネスに欠かせず、ユーザーにとっては当たり前の存在になっている。それだけに利便性や安全性を確保するためには、わずかな失敗も許されない。国内外でDXを目指す動きが加速し、ITの重要度がより高まる中、提供側のプレッシャーは今まで以上に大きくなりそうだ。（鰹）