BOOK REVIEW
<BOOK REVIEW>『ワーク・イズ・ライフ 宇宙一チャラい仕事論』
2024/07/26 09:00
週刊BCN 2024年07月22日vol.2023掲載
学んで遊んで働こう
仕事は、人生の時間の大部分を占めている。仕事が順調だと、なぜかプライベートもいつもより充実するのを体験してきた。大きな割合を占めるからこそ、人生の幸せから仕事を切り離すことはできないと思う。本書は、大手新聞社の記者でありながら、新聞記者の枠に収まらず多様な媒体で文章を書き、本も出版し、今は農業と狩猟をしながら山奥で暮らしつつ書き続けるという経歴を持つ著者が、仕事を通じた幸せを論じている。
結論はシンプルで、幸せとは、仕事、勉強、遊びのトライアングルから成り立っているとする。幸せを「ご機嫌」「ナイス」と置き換え、ご機嫌になるために、ナイスになるために生きることを勧めている。
ご機嫌に生きるために必須なのが仕事だ。ワークライフバランスという言葉があるが、著者はワークを収入のための苦役ではなく、人生をかけて完成させる表現と捉える。仕事は、やらされるものではなく、自分で工夫して面白くするもの。一流は常に勉強しており、それ以外の遊びの時間が人生の幅を広げるのだと説く。
仕事を楽しむには、若い時にがむしゃらに働くことも必要だ。人生に不可欠なピースとして、ナイスな仕事人生を目指したい。(緑)
『ワーク・イズ・ライフ 宇宙一チャラい仕事論』
近藤康太郎 著
CCCメディアハウス 刊 1650円(税込)
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