▼必要な操作は、スマートフォンのアプリ上で乗車地と目的地を設定するだけ。数分後に迎えに来た車に乗り込むと、そのまま目的地まで運んでくれる。先日、久しぶりに私用で訪れた米国で利用したライドシェアサービスだ。

▼米国では2009年以降にスタートし、交通手段としてすっかり浸透している。現地では日本でも利用できる料理の配達に加え、レンタカーの予約も可能になっており、派生サービスが充実していると感じた。

▼米国での開始から約15年。日本で過去にしぼんだ導入論がついに現実となり、4月8日に「日本版ライドシェア」が始まった。今のところ運営主体は諸外国のようにＩＴ企業ではなく、タクシー会社となるが、利便性の向上や新たなサービスの誕生に向けた第一歩になると期待している。

▼ライドシェアでは、さまざまな種類の車に乗れるほか、運転手から現地の生活や経済、スポーツなどに関する生の声を聞けることも楽しみにしている。今回の米国滞在では、使いすぎと円安の影響が相まってカードの請求額に驚いているが、安全に移動できたことに加え、貴重な情報が得られた結果だと自分を納得させている。（鰹）