今日は何の日
<今日は何の日>4月20日『ジャムの日』
2024/04/15 09:00
週刊BCN 2024年04月15日vol.2010掲載
意外な材料でも
幼いころ、母親としばしば訪れた近所の喫茶店で、トーストをよく食べていた。こんがりと焼かれた食パンには、バターとイチゴジャムが塗られ、しょっぱさと甘さ、酸っぱさが合わさった味わいが気に入っていた。昔からコメ派であるが、バターとイチゴジャムのトーストは今でも好きで、たまに口にして、懐かしさに浸ることがある。あまり考えたことがなかったが、ジャムとは一体なんだろうか。調べてみると、果物などに含まれる食物繊維の一種「ペクチン」が、砂糖と酸の力で凝固したものだという。砂糖が水分を取り囲むと、水分を好むカビや細菌などの微生物が繁殖しにくくなることから、保存食として発展してきた。とはいえ、近年は健康志向の高まりから、果実分を増やし砂糖を抑えた製品も多いそうだ。
実は「ペクチン」と「糖」「酸」がそろえば、ジャムの材料は必ずしも果実である必要はない。インターネットを検索すると、トマトに小豆、ニンニク、食用菊など、味の想像がつかないありとあらゆるジャムが出てくる。唐辛子でつくると、辛さと甘さがたまらないらしい。自分の好きな材料をあれやこれやと組み合わせ、独創的なジャムをつくるのも楽しいかもしれない。
(無)
由来
ジャムメーカーなどでつくる日本ジャム工業組合が2015年に制定。1910(明治43)年4月20日に長野県三岡村(現・小諸市)の塩川伊一郎が、「苺ジャム」を明治天皇・皇后両陛下らに献上した記録があり、塩川の技術が日本のジャム産業の礎となったとの考えから定められた。
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