BOOK REVIEW
<BOOK REVIEW>『高くてもバカ売れ!なんで? インフレ時代でも売れる7の鉄則』
2024/03/22 09:00
週刊BCN 2024年03月18日vol.2006掲載
「アガる」で売れる
化粧品のコレクションを趣味の一つにしている。休日はよくデパートの化粧品売り場やバラエティーストアを巡るし、日常的に訪れているドラッグストアの化粧品コーナーも、通りかかるたびにのぞいてしまう。話題性が高い商品だと、事前にリサーチしていても売り切れていることが少なくないが、だからこそ手に入れられた時のうれしさはひとしおだ。特に熱心に探してコレクションしたのが、マスクをしていても取れにくいのが特徴の「リップモンスター」という口紅。少し前まではどの店舗でも品薄で、入荷してもすぐに売り切れてしまうほど人気だった。
口紅が売れないと言われていたコロナ禍にもかかわらず、なぜリップモンスターはこんなにも売れたのか。著者は「アガる」からと分析している。機能や色展開、ネーミング、コンセプトなどが消費者の気分を高揚させたのが大きいという。
本書には、物価が上昇している今、商品やサービスをヒットさせるためのヒントが書いてある。リップモンスターのほかにも、飲み物や菓子などの飲食物から家電まで、幅広く解説しているのも面白い。本書に載っている商品以外でも、身近にある売れている商品の創意工夫を自分なりに分析してみても楽しそうだ。(留)
『高くてもバカ売れ!なんで? インフレ時代でも売れる7の鉄則』
川上徹也 著
SBクリエイティブ 刊 990円(税込)
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