今日は何の日
<今日は何の日>10月29日『おしぼりの日』
2023/10/23 09:00
週刊BCN 2023年10月23日vol.1989掲載
暮らしを支える名脇役
食事をする際、国内では多くの店でおしぼりが出てくる。食べる前の準備として手を拭くと、清潔な気持ちになり、しっかりと料理が楽しめる。季節に応じて冷やしたり、温めたりしてもらえると、客としてはなおうれしいと感じる。東日本おしぼり協同組合によると、おしぼりの歴史は「古事記」や「源氏物語」が書かれた時代までさかのぼり、公家が客人を家に招いた際に提供した「ぬれた布」が前身になっているという。江戸時代に入ると、木綿の手ぬぐいが普及。旅人が宿屋を訪れた際、桶に浸した手ぬぐいをしぼり、手や足をぬぐうようになったことが、おしぼりの語源になったといわれている。
おしぼりの用途は多岐にわたり、われわれの暮らしを支える名脇役になっている。例えば、温かいおしぼりを目の上に乗せると、眼精疲労に効くとされる。冷たいおしぼりを首筋に当てることで熱中症の予防につなげられるそうだ。
飲食店では最近、布製のおしぼりではなく、紙おしぼりが提供されることがある。店側の都合だと理解はできるが、個人的にやや物足りなさを感じる。やはり布製のほうが使い勝手はよく、おしぼりとしての機能が存分に発揮できると思う。
(鰹)
由来
全国おしぼり協同組合連合会(名古屋市)が、より多くの人に貸しおしぼりの有用性を知ってもらい、活用してもらうことを目的に2004年に制定。日付は「手」と「10本の指」を示す10と、語呂合わせで「拭く」となる29を組み合わせ、「手を拭く」の意味になる10月29日とした。
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