今日は何の日

<今日は何の日>8月28日『テレビCMの日』

2023/08/28 09:00

週刊BCN 2023年08月28日vol.1982掲載

映像の広告コンテンツが家庭に進出

 1953年(昭和28年)8月28日、日本テレビ放送網(日本テレビ)が国内初の民放テレビ局を開局した。日本で初めてのテレビ放送を目指していたが、戦前から研究に取り組んでいたNHKに対し、米国メーカーの技術に依存していた同社は機材の輸入が間に合わず、2局目となった。

 ビジネスとして見た場合の民間放送の中核となるのが、収入源のコマーシャルである。日本テレビには開局日からスポンサーが付いており、最初のコマーシャルは服部時計店(現セイコーグループ)の製造部門である精工舎のブランディング広告だった。時刻は昼の12時で、アニメ映像とともに「精工舎の時計が正午をお知らせします」というナレーションが流れるはずだったが、誤ってフィルムを裏返しにセットしてしまったため、映像は鏡像、音声は無音だった。同日午後7時の時報広告は無事に放映され、これが現存する日本最古のテレビコマーシャル映像である(写真)。

 電通の調査によると、国内の広告市場では2021年にインターネット広告費がマス4媒体(テレビ・新聞・ラジオ・雑誌)合計の広告費を初めて上回ったという。家庭で流れるようになって70年となる映像広告は、マスからパーソナルへの指向がいっそう強くなってきている。(螺)
 


由来
1953年8月28日に始まった民放テレビ放送で、日本で初めてのテレビコマーシャル(CM)が放送されたことを記念して、日本民間放送連盟が2005年に制定。
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