▼大手旅行会社のJTBが7月にまとめた「夏休み（7月15日～8月31日）の旅行動向」によると、期間中にまとまった休みを取得し、国内や海外へ出かける人の数は回復傾向にある。ただ、旅行先の選定には、多くの人が慎重になっているようだ。

▼理由の一つとして、円安や物価高、燃料高の影響がある。特に海外旅行の代金は、以前に比べて高騰している。飛行機の運賃や滞在費用を考えると、一昔前のように、好きな場所に気軽に行けるような状況ではないといえる。

▼値上げの波はＩＴ業界にも押し寄せている。2022年以降、ハードウェアやクラウドサービスなどの値上げが続いている。仕方ないと納得しているユーザーがいる一方、少しでもコストを抑制したいユーザーにとっては、大きな問題としてのしかかっている。

▼どこまで値上げの影響が続くかは不透明で、多くの企業が今後の動向に気をもんでいるのではないだろうか。現時点での投資を控えた結果、さらなる値上げに直面し、余計なコストが必要になるケースも想定される。利用している製品やサービスの取捨選択を含めて、企業のIT投資に対する姿勢は慎重さが増すかもしれない。（鰹）