今日は何の日
<今日は何の日>8月2日、3日『長岡まつり大花火大会』
2023/07/31 09:00
週刊BCN 2023年07月31日vol.1979掲載
復興への思いを乗せた花火
長岡市では、毎年8月2、3の両日、「長岡まつり大花火大会」が開かれ、2日間で同市の人口をはるかに超える100万人以上が観覧する。美しい花火には、悲しい歴史的背景がある。第二次世界大戦終戦間近のころ、長岡の街は大規模な空襲を受け、一晩で約1400人の市民が犠牲になった。空襲で亡くなった人への慰霊と戦災からの復興が、大花火大会の起源なのだ。長岡の花火は、もう一つ苦難を乗り越えようという願いが込められている。2004年に発生した中越地震。同市も大きな被害を受けた。地震からの復興の象徴となっているのが、花火大会の目玉にもなっている「復興祈願花火フェニックス」だ。世界に誇れる壮大な花火を打ち上げたいと地元有志が企画して始まったフェニックスは、市民の寄付や地元企業の協賛で、05年から続いている。歌手の平原綾香さんの「ジュピター」に合わせて打ち上げられる花火には、力強く立ち上がってきた長岡市民の思いが詰まっている。
コロナ禍で中止や縮小を余儀なくされたここ数年。今夏は従来のようなにぎやかな花火大会が戻ってくる。コロナで打撃を受けた地元経済が勢いづくきっかけとしても、たくさんの人の思いを乗せて夜空を彩ることだろう。(緑)
由来
第二次世界大戦中の1945年8月1日、新潟県長岡市が空襲被害を受けた。翌年から復興の願いを込めた花火大会を開催。48年に8月1日を慰霊の日、2日と3日を花火大会と改め、毎年開催されている。
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