▼自家用車は所有していないが、買い物や送り迎えのため月に一度くらいカーシェアリングを利用して自動車を運転している。先日、十数年ぶりにやってしまった。交差点で一時停止してから再発進して左折するとき、車体の左側をガードレールにこすってしまったのだ。交差点を左右に揺らめきながら歩く高齢者に注意を払い、「絶対に接触してはならない」とそちらに全神経を向けていたら、手前のガードレールと車両の間隔が頭から抜けてしまっていたらしい。

▼通り慣れた道での痛恨の物損事故。今のところ特に運転に苦労することはないのだが、絶対に車がなければ生活できない場所に住んでいるわけではない。自分の運転センスを考えると、免許返納は早めの60歳前後が妥当か。

▼それにしても驚いたのは、一般的なレンタカーでは必要な修理期間中の休業補償金が、このカーシェア会社では設定されていなかったことだ。特別な免責補償プランに入っているわけではないのに「料金は発生しませんので安心ください」という。運転下手にはありがたいが、結局この費用は全ユーザーが分担している。サブスク型サービスのコスト構造は慎重に見極めなければならないと考えさせられた。（螺）