▼愛車を手放して5年ほどになる。初めは不便さもあったが、レンタカー利用や、最近ではカーシェアリングのサービスもあり、困ることはほとんどない。

▼レンタカーやカーシェアでは、新しい車に乗ることがあり、技術の進歩に驚かされる。アクセル操作なしで速度を一定に保てる「クルーズコントロール」機能はその一例で、もはやこれがなくては高速道路での長距離移動がつらく感じてしまうほどだ。

▼4月、ルートや速度など、特定の条件下でドライバーが不要となる自動運転「レベル４」が解禁された。現時点では実証段階だが、いよいよ完全無人運転の実現が近づいてきたようだ。しかし、事故の際における責任の所在など、運用面で整理すべき課題は多い。

▼技術に制度が追いつかない事態は自動運転だけではない。AIもWeb3も考えることは多く、テクノロジーに振り回されている気もする。ただ、大袈裟に言えば、ヒトが火を手に入れたときも同じだっただろう。旧石器時代のみならず、現代においても、人間も社会も「進化」し続けているのだ。とはいえ、記者のように便利な機能に慣れきってしまうのは、進化なのか退化なのか、よくわからない。（無）