今日は何の日

<今日は何の日>1月5日『囲碁の日』

2023/01/06 09:00

週刊BCN 2023年01月02日vol.1951掲載

AI活用の動きが広がる

 囲碁は、頭脳ゲームとしてよく知られている。「名人」と呼ばれる棋士同士の戦いは、数十手先の盤面の読み合いになることもあるといい、強い棋士には、頭の柔軟性と、鋭い判断力が求められる。

 囲碁の歴史は長く、日本には5世紀ごろに伝わったとされ、貴族階級や僧侶を中心に普及した。鎌倉・室町時代になると武士や商人にも楽しまれるようになり、次第に庶民にも広がった。ちなみに、「名人」という称号は、僧侶の日海の対局を見た織田信長が、日海を称えるために使ったのが由来とされている。後に日海は、全国から強者を集めた豊臣秀吉主宰の御前試合で優勝し、毎年給料が払われるようになった。日海は、日本最初の公認プロ棋士とされている。

 少し前にAIが有名棋士との対局で次々と勝利し、話題になった。これにより囲碁界は大きく動揺したが、現在では若手棋士を中心に、AIとの対局によって囲碁を研究する動きが生まれている。AIは戦う相手というよりは、人間の力を底上げするためのパートナー的な存在として、積極的に活用されているそうだ。囲碁の歴史は、AIとともに新しい局面に入っていくのかもしれない。
(石)
 


由来
日付は「い(1)ご(5)」の語呂合わせから。日本棋院によって制定された。
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