▼先日、新型コロナウイルス・オミクロン株派生型の「ＢＡ・4」「ＢＡ・5」に対応した4回目のワクチンを接種した。既に3回の接種を受けていることに加え、筆者はこの夏、実際にコロナに罹患した。さすがに体がこれだけの経験をしていれば今回の副反応は少ないだろう、と高をくくっていたら、接種当日の夜になって38度超えの発熱に見舞われた。

▼副反応を恐れてかはわからないが、2回目までのワクチン接種を済ませた人は総人口の約8割にあたる1億人を超えたのに対し、4回目を接種した人は10月末時点で3割強の4000万人余りにとどまる。大流行期は過ぎ去った、あるいは重症化リスクは低いという認識が広がり、コロナ対策自体への関心が薄れている面もあるかもしれない。

▼この冬には、コロナ第8波と季節性インフルエンザの同時流行の可能性が指摘されている。流行の深刻度はそのときになってみないとわからないが、いずれにしても一定数の感染者の発生は避けられないだろう。基本的な感染防止策を継続するだけでなく、従業員の一部が欠けることを前提とした事業継続のあり方を、今のうちにあらためて計画しておく必要がある。（螺）