BOOK REVIEW

<BOOK REVIEW>『100年歯がなくならない生き方』

2022/03/11 09:00

週刊BCN 2022年03月07日vol.1913掲載

削らない、抜かない虫歯治療

 虫歯ができてしまうと、その痛みで仕事に集中できなかったり、食事が苦痛になったりするなど、いいことは何一つない。さらに、歯医者に通わなければならないため時間を無駄にしてしまう。普段から歯磨きを中心に歯のケアをしていてもなぜかできる虫歯に頭を悩ませている人も多いのではないだろうか。
 

 治療する際は、虫歯の部分を削り、詰め物や被せ物を用いて対処するケースが大半で、症状が酷い場合は、神経を抜いたり、抜歯したりすることもある。こういった治療方法に異議を唱えるのが著者で歯科医師の小峰一雄氏だ。

 小峰氏は「ドックベスト療法」という治療法を推奨している。ドックベストセメントという特殊なセメントを虫歯に詰めるだけで治療が完結するとしており、施術時間は10分程度だとしている。

 本書では、ドックベスト療法の詳細や、削る、神経を抜く、抜歯といった一般的な治療法がなぜ歯にとって良くないのかを解説する。加えて、虫歯ができにくくなる食生活なども紹介している。

 書かれている内容をすべて肯定することはできないが、歯の大切さを改めて感じた1冊だ。虫歯にならないよう日ごろから気をつけたい。(帆)


『100年歯がなくならない生き方』
小峰 一雄 著
三笠書房 刊 792円(税込)
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