今日は何の日

<今日は何の日>3月1日(1967年)『日本初の自動改札機が稼働』

2022/03/04 09:00

週刊BCN 2022年02月28日vol.1912掲載

最初はパンチカード式

 駅員がカチカチとハサミを鳴らしながら切符に切れ込みを入れる、手作業の改札の風景は、今や映画や記録映像の中でしか見られなくなった。最近では無人駅ですら自動改札機が普及している。
 

 コインを投入するとバーが開くといった機械的なものを除くと、日本初の自動改札機は今から55年前、阪急北千里駅に設置されたものだった。開発した立石電機(現オムロン)では当初、切符に開けたパンチ穴で区間や有効期限を記録する方式を提案。後に主流となる磁気ではなく、光学的にデータを読み取る形だった。

 北千里駅ではパンチ穴式と磁気式の併用で運用がスタートしたが、その後ほどなくして磁気式に統一され、その後全国で磁気式が普及。2000年代以降はICカードに置き換えが進んでいる。さらに最近では、紙の切符のほかにスマートフォンの画面にも対応できる、QRコード式の改札機も一部で使われている。JR東日本も一昨年、新たなチケットレスの形としてQRコード改札の実証実験を都内で行った。自動改札機の発明から約半世紀を経て、切符の情報を光学的に読み取る方式が再び登場した格好だ。テクノロジーは循環しながら発達していくものだと感じさせる。(螺)


由来
1967年3月1日、京阪神急行電鉄(現阪急電鉄)の北千里駅(大阪・吹田市)が開業。立石電機製の日本初となる自動改札機が設置され、定期券と普通乗車券の機械による改札が始まった。
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