サイバー攻撃の被害が発生する原因の一つとして、被害に遭った組織が自らのIT資産を適切に管理できていないことが挙げられます。自社が使用しているPCやサーバー、クラウドサービスについて何の管理もしていないという企業は少ないと思いますが、IT機器やサービスを利用する業務が拡大を続けている以上、目が届かない部分が増えるのも当然といえるでしょう。

　セキュリティソリューションなどを提供するアルプス システム インテグレーションが調査したところによると、クラウドサービスであるMicrosoft 365の利用が多くの企業で広がっている一方、ライセンスに含まれるデバイス管理機能を使っていないという回答は半数に上りました。ITの活用意欲が高まっている一方、その管理までは意識が回っていない様子がうかがえます。

　また、今後導入したいITサービスについては、セキュリティ監視を代行するSOCや、クラウドサービスのアカウントなどを一元管理できるSaaS資産管理が上位に挙げられました。従来の方法ではIT資産を管理・運用しきれないという認識が広がり、それを助けてくれるツールやサービスに一層の注目が集まっているようです。（日高 彰）

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