▼「おじさん」は炎上コンテンツ界の主役と言ってもいい。例えば3年前に一世を風靡？した「エアポート投稿おじさん」。空港のラウンジなどで写真を撮ってSNSに自慢げにアップするおじさんが不快だと話題になった。誰が名付けたのか、センスに感銘を受けるとともに、そのくらい許してあげてもいいのではと、揶揄されているおじさんたちが少し気の毒になった。明日は我が身の同情なのかもしれないが。

▼エアポート投稿おじさんは空港を利用する機会が激減したこの1年半を経て、目下、新型コロナワクチン接種後の体調報告にメインコンテンツを移しているとかいないとか。副反応が強く出たと投稿すれば、「若さアピールかよ」と冷たい視線を向けられることもあるらしい。どこまでがネタなのか、もはや判別が難しい。

▼個人的な観測範囲では、若さ自慢というよりも、ワクチン接種の一連の経験を共有して、これから打つ人に参考にしてほしいという善意の情報提供者がほとんどだ。ナレッジやノウハウを形式化して共有するのはDXの過程でも必要なことだろう。ワクチン接種後の体調報告おじさんをそんなにいじめないでほしいと思うのは、おじさんの野暮というものか。（霹）