北斗七星
北斗七星 2020年8月24日付 vol.1838
2020/08/28 09:00
週刊BCN 2020年08月24日vol.1838掲載
▼令和2年版の情報通信白書(総務省)が8月4日に発表された。「特別な夏」となったお盆休みに読み込むにはちょうどいい分量だったと言っておこう。
▼5Gが社会に与えるインパクトを中心に構成しているのは当然として、新型コロナウイルスのデジタル化への影響についてもかなりの分量を割いて分析・解説している。令和2年の白書で新型コロナの影響に触れていないというのもあり得ない話ではあろうが、従来のお役所仕事とは違うスピード感に思える。
▼「はじめに」の項の冒頭では、新型コロナをきっかけとして長年にわたる慣行が崩され、コロナ以前とは異なるフェーズの新たな社会・経済に不可逆的な“進化”を遂げるであろうと言い切っている。コロナ禍という試練にもポジティブに捉えるべき側面があり、そこに着目して社会を前進させようという明確なメッセージを出したことは評価されるべきではないか。
▼セキュリティリスクへの対応が不十分だったり、押印が必要な業務が残っている企業はまだまだ多い。課題はあるが、白書を読み込むことが自らを省みるきっかけにはなるだろう。多くのITベンダーがいまだに紺屋の白袴であることも事実なのだ。(霹)
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