▼自粛の要請という不思議な施策で、日本は当面の新型コロナ禍を乗り切りつつある。“日本モデル”を自画自賛しつつ緊急事態宣言は解除された。

▼なんでも制度化して割り切れるようにするのがいいとは思わないが、政治が責任を負わない形で強い同調圧力を作り出したように見える。歪んだ正義感を持った透明人間は、他人がそこから少しでも飛び出たと判断したら、モラルの名の下に私刑を加えて社会的制裁を与えようとする。新型コロナとの付き合いはしばらく続きそうだ。日本モデルの修正すべきポイントも、さまざまな角度から検証すべきだろう。

▼幸不幸は別にして、企業経営の観点からデジタルトランスフォーメーションの緊急度は高まった。ウィズコロナ、アフターコロナ時代を生き残るにはテクノロジーの活用を前提としたビジネスモデル、企業文化の変革が前提となった感がある。法人向けIT市場のプレイヤーも、自らが果たすべき社会的役割に自覚的でなければ淘汰される可能性は高まる。

▼経済はかなり傷ついている。日本政府は200兆円という「空前絶後」の経済対策を打ち出すという。次は太陽の如く輝く超絶怒涛の策を打ち出してくれるだろうか。（霹）