サブスクでビジネスを進化させる

　「顧客との継続的な関係が担保されている」のであれば、「サブスクリプション」型のビジネスであると定義。その上で定期購読やレンタル、リースなどの伝統的のサブスクリプションと、最新のデジタル技術を駆使した発展型、応用型のサブスクリプションの違いを、仮説を交えながら論じたのが本書である。

　伝統的なサブスクリプションは、年間の売り上げがほぼ固定的である（例：定期購読）であるのに対して、デジタル技術とサブスクリプションを組み合わせることで、既存のビジネスを拡張させたり、まったく新しいビジネスを生み出したりできる。キーワードとなるのが「SMART（スマート）サブスクリプション」だと指摘する。

　とりわけ日本企業にとっては、デジタルとサブスクリプションを組み合わせて既存のビジネスを進化させる“建設的イノベーション”が有望であり、米国を中心とした“破壊的イノベーション”と比較して、改善や拡張を得意とする日本企業の強みを伸ばしやすいと論じている。（寶）

 
『SMARTサブスクリプション
～第3世代サブスクリプションがBtoBに革命を起こす！』
サブスクリプション総合研究所　著
東洋経済新報社　刊（1500円＋税）