北斗七星
北斗七星 2018年10月22日付 vol.1748
2018/10/26 09:00
週刊BCN 2018年10月22日vol.1748掲載
▼隣の客はよく柿食う客だ。街の景色に黄色が加わってくると、この早口言葉を思い出す。柿は全国で栽培できて、特別な手入れをしなくても実がなるため、民家の庭先で見かけることが多い。今年は猛暑の影響なのか、甘柿の糖度が高いと感じる。
▼栄養価が高いため、柿は健康食品としても注目されている。高級贈答品として扱われるブランド干し柿がある一方で、民家の庭先には収穫されず、放置されがちな面も。なんとも不思議な立ち位置の果物だ。柿を見るたびに、日本経済にはまだ余裕があると感じている。
▼人手不足倒産が増加している。東京商工リサーチによると、過去最多ペースで増加しており、その数は年間で400件に届く勢いだという。帝国データバンクの調査では、業種別で「受託開発ソフトウェア」の人手不足倒産が4番目にくる。経営者の高齢化による後継者不足も、その一因とのこと。電算化時代に創業した企業が、そういう時期に差し掛かっている。
▼収穫されない柿は昔からよく見るが、最近では家主の高齢化による人手不足が主な要因になってきているという。商品価値があるだけに、収穫作業代替サービスが成り立ちそうだ。(風)
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