北斗七星
北斗七星 2018年9月24日付 vol.1744
2018/09/28 09:00
週刊BCN 2018年09月24日vol.1744掲載
▼先々号の本欄で豪雨災害の多発に触れたが、直後に台風21号が関西・中部地方を中心に大きな被害をもたらし、関空が機能停止に陥った。その2日後には北海道胆振東部地震が発生。政府は激甚災害に指定する方針だ。
▼IT産業への影響という意味では地震後の大規模停電の影響は大きかった。ただし、NTTコミュニケーションズやさくらインターネットのDCの例にみられるように、しっかりと非常用発電機を稼働させつつ、停電の長期化に備えてサービスを止めないだけの燃料確保を図るなど、過去の災害の経験を実際の対応に生かしたITインフラ事業者の奮闘は評価されるべきだろう。
▼一方で、ユーザー側の「自助」の意識の重要性もあらためて浮き彫りになった。同時被災の可能性が低い場所にDR環境を確保し、いざというときにDR先で本稼働できるシステムが果たしてどれほどあるだろうか。
▼さくらインターネットの田中邦裕社長はSNS上で一連の災害対応について「最悪を想定しつつ、想定外の状況下でも、想定していた手段を組み合わせてベストを尽くし結果を出すことが重要」という趣旨のコメントをしている。ユーザーにも等しく求められる姿勢ではないか。(霹)
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