BOOK REVIEW
<BOOK REVIEW>『宇宙ビジネスの衝撃』
2018/07/18 09:00
週刊BCN 2018年07月09日vol.1734掲載
宇宙ベンチャーへの投資は日本が2位
宇宙ビジネスは、IT業界との親和性が高い。人工衛星は通信のインフラとして活用できるし、地球や宇宙の情報収集にも欠かせない。高性能化が進むことで、センサや監視カメラとしても活用できる。グーグルやアマゾン、アップル、そしてソフトバンクなど、ITの巨人たちがこぞって宇宙ビジネスに投資しているのは、そのためだ。民間企業が宇宙ビジネスに参入するきっかけは、NASA(米航空宇宙局)がスペースシャトルの退役後、後継機を開発しないと決断したため。これにより、国際宇宙ステーションへの輸送は、民間企業に委ねられることになった。以降、宇宙関連のベンチャー企業が次々と登場することになる。ビジネスとしての可能性がみえてきたことで、火星への移住計画も、現実味がでてきた。
こうした経緯から宇宙ビジネスは米国中心にまわっているが、意外にも宇宙ベンチャーへの投資額では日本が2位だという。この事実をIT業界は知っておくべきだ。(亭)
『宇宙ビジネスの衝撃』
大貫美鈴 著
ダイヤモンド社 刊(1600円+税)
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