▼JR東日本の新幹線では、4月から交通系ICカードで自動改札を通過して自由席を利用できるようになった。テレビCMを目にした人も多いだろう。先輩社員が時間を気にして「チケット早く買わなきゃ」と焦るのに対し、新サービスを使っている連れの若手社員は「余裕っす」と得意げに言い放つ。

▼ただしこのサービス、自由席にしか使えないうえに利用できるのは関東地域の駅に限られる。自由席を利用するならそれほどシビアに時間を気にしなくてもいいのではという疑問もある。

▼東海道新幹線はすでに昨秋、ネット予約システムを刷新するとともに、交通系ICカードを使ったチケットレス乗車サービスを開始している。モバイルアプリでユーザー登録、予約、予約変更も簡単にできる。“ドヤ顔”をするのは、これに追いついてからでも遅くない。

▼JR東日本も、20年3月までには指定席に対応するとしている。ということは、とても現代のチケット予約サイトとは思えないほど使いにくい「えきねっと」もそれまで存続するということか。世界に冠たる新幹線、ソフト面でのインフラ整備にももう少し力を入れてほしい。（霹）