▼遅ればせながら世界的な音楽配信サービス「スポティファイ」に契約した。品揃えに多少の片寄りはあるものの、月額980円でメジャーな音楽が聴き放題なのはありがたい。昔ながらのレコードやCDの購入から、ダウンロード購入の選択肢が増え、さらに聴き放題へと聴取スタイルが多様化した。

▼レコード／CD時代が「所有」、ダウンロードが「所有」と「利用」が混ざった段階、聴き放題は何千万人の利用者で音楽を「共有」する感覚だろうか。

▼デジタル化の進展で従来の消費型経済のスタイルから共有型経済（シェアリング・エコノミー）のスタイルへと主軸が移行するといわれている。昨今の「若者の○○離れ」といわれる現象も、デジタル化によって簡単に合理化、最適化できる共有型経済の片鱗とみる向きもある。

▼ところで冒頭のスポティファイだが、残念なことにアニメソング／ゲームソングはほとんどない。この手の聴取者にコレクターが多いためか、いまだにCD販売が多いのだとか。クラウド時代でもオンプレミスが残るように、共有経済へシフトするなかでも、所有型のスタイルを支持する層は一定数残るのかもしれない。（寶）