BOOK REVIEW

<BOOK REVIEW>『クラウドグランドデザイン~クラウドファースト時代を拓く富士通の ICTインフラ最適化メソッド』

2017/09/27 09:00

週刊BCN 2017年09月18日vol.1694掲載



クラウド移行のノウハウを一挙公開

 クラウド基盤への移行メソッド(方法論)が実践的にまとめてある。新しい技術やサービスの多くは、クラウド基盤を前提として開発されている。古いIT基盤をそのまま使い続けていては、そのうちクラウドネイティブのITにアクセスできなくなってしまう恐れがある。著者は富士通の前多克英・エグゼクティブアーキテクト。

 本書では、運用や事業継続、セキュリティといった観点で企業システムを体系立てて設計する「クラウドグランドデザイン」をつくり、そこから実際にクラウド基盤へと落とし込んでいく手法が詳しく記されている。行き当たりばったりでクラウド移行を行っていては、ITガバナンスが揺らぎかねないからだ。

 興味深いのは、メインフレームからオープン系、サーバー仮想化へと、富士通が長年にわたって手がけてきたIT基盤の移行メソッドが、クラウド移行でも存分に生かされている点である。ライバル他社やSIerが読んでも参考になるに違いない。(寶)
 

『クラウドグランドデザイン~クラウドファースト時代を拓く富士通の
ICTインフラ最適化メソッド』
前多克英著
FOM出版刊(1500円+税)ィング 刊
(1500円+税)
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