駐在記者・真鍋武が体験したリアルな中国
<駐在記者・真鍋武が体験したリアルな中国>利用されないサイネージ
2017/08/02 09:00
週刊BCN 2017年07月24日vol.1687掲載
パネルには大量の埃が付着。長期間、人が触れてないようだ
上海市内を散歩していると、各小区(住宅団地)に大きさ2mほどのデジタルサイネージが設置されていることに気づく。名前は「智慧城区警務民生服務平台」。スマートシティ建設の一環として、行政が導入を後押しているものだ。このサイネージでは、公共情報サービスとして、天気予報や空気汚染度、交通機関の運行状況を確認したり、パスポートの申請方法を閲覧したりすることができる。グルメ情報アプリ「大衆点評」も搭載されていて、近隣の人気店を調べることも可能だ。
1年ほど前から導入が進められているが、実際のところ、これまで利用者を目撃したことがない。サイネージが提供している機能は、スマートデバイスで代替すれば十分に事足りる。わざわざ家の外に出て、サイネージをタッチする必要はないのだ。
これではもったいない。サイネージを生かすには、実用性のある機能を盛り込むなどの改善が必要だ。
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