駐在記者・真鍋武が体験したリアルな中国

<駐在記者・真鍋武が体験したリアルな中国>AIが高考に挑戦

2017/06/28 09:00

週刊BCN 2017年06月19日vol.1682掲載


上海市内のある試験会場。入り口は閉めきられている

 この1週間、中国では「高考」の話題でもちきりだった。高考とは、日本のセンター試験に相当する中国の全国統一大学入試のこと。学歴社会の中国だけに、学生にとっては今後の人生を左右する一大イベントとなる。

 学生が集中して取り組めるよう、試験期間は行政側の配慮も充実。試験会場の周辺では、騒音防止のためにビル建設を一時中止させたり交通規制が敷かれたりする。

 約940万人の学生が受験した今年の高考には、AIも参加した。清華大学系のIT企業、成都准星云学科技が開発したAI「AI-MATHS」は、6月7日に行われた数学の試験に挑戦。2時間の試験をたったの22分で回答した。ただし、結果は平均点を下回る150点中の105点。その後、もう1種類の数学を10分で回答したが、採点は100点だった。まだまだ改善の余地がある。

 成都准星云学科技では、将来的に「AI-MATHS」を教育分野だけでなく、金融、医療、物流などにも応用していく方針だという。
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