駐在記者・真鍋武が体験したリアルな中国

<駐在記者・真鍋武が体験したリアルな中国>泥だらけの李彦宏

2017/03/22 09:00

週刊BCN 2017年03月13日vol.1669掲載

 夜、なんとなくテレビをつけたら、見覚えのある顔が映っているのに気がついた。中国インターネット大手、百度のCEOを務める李彦宏だ。それも、顔中が泥だらけである。おまけに、生々しい動物の毛皮まで身にまとっている。

 この番組は、毎週金曜夜10時に上海東方衛視が放送している「越野千里」。英国人冒険家のベア・グリルス氏が、中国の著名人をゲストとして、一緒にサバイバル生活を繰り広げるという人気番組だ。ゲスト出演は、プロスポーツ選手や映画俳優のケースが多く、経済界の重鎮が参加するのは極めて稀である。
 

「1分後に何が起こるか予測できないことがおもしろい」と番組について話す李CEO

 百度は2016年、医療広告不正に端を発した「魏則西事件」の影響で、信頼性が低下。業績も落ち込み、16年10~12月期の売上高は前年同期比2.6%減の182億1200万元と、2四半期連続の減収だった。今回の番組出演は、経営トップの李CEO自らが体を張ることで、同社のイメージ回復を狙ったものとみられる。
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