▼若い頃に暴走族の一員だった友人、Y君がいる。立派な体格をしているが、穏やかな性格からは、暴走族だったとはとても想像できない。セーフティドライバーで、アクセル全開で爆音を轟かすこともしない。好きなだけ暴れて満足し、大人になって落ち着いた、わけでもない。

▼アマチュア無線が趣味だったY君は、技術力を買われ、いわゆる通信班を担当していた。情報を活用するスマートな暴走族だったに違いない。暴走行為の幇助は褒められないが、暴走族の安全安心を技術力で支えた。今はエンジニアとして活躍している。

▼Y君は、体質で人混みを苦手としている。満員電車には、乗ることができない。気分が悪くなるという。それでも活躍できるのは、IT業界がエンジニアの多様な働き方を受け入れる環境にあるからだ。

▼地方創生の切り札として推進されているテレワークは、多様な働き方ができるIT業界が最も適している。テレワークが地方創生を担うかどうかはともかく、スマートなIT業界をアピールするには、格好のチャンス。満員電車が苦手なY君も、テレワークなら朝からアクセル全開となるに違いない。（風）