北斗七星

北斗七星 2017年2月27日付 vol.1667

2017/03/03 09:00

週刊BCN 2017年02月27日vol.1667掲載



▼江戸時代の「鎖国」の言葉が学校教育でなくなるという。当時、オランダや中国、朝鮮などとは普通に貿易していたためで、より実態に即した表現にすると文部科学省が次の学習指導要領で改定する考えを示したからだ。

▼言葉そのものは変わらなくても、意味が変わってしまうこともある。最近では「API(アプリケーションプログラミングインターフェース)」の意味が、10年前とは大きく変わっていることに遅ればせながら気づいた。

▼昔は単純にアプリ同士を連携させるための接続口に過ぎなかったAPIが、近年では「サービス」や「ビジネス」を定義する“規格”あるいは“仕様書”のような意味になっている。例えば、銀行の基幹系システムとFinTechを連携させるAPIは、その仕様によって新しいサービスやビジネスを創出し、その特性を定義づける役割を担う。

▼長年慣れ親しんできた言葉がなくなるのは寂しく思うが、次から次へと新しい言葉が登場しては消えていったり、意味が変わったりするIT業界に比べれば、教育界での言葉の変化は非常にゆっくりしたものなのかもしれない。(寶)
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