今日のひとことWeb版

統合のスピードに期待

2016/09/14 15:26

 先週9月7日(米国時間)、デルとEMCの統合が正式に完了しました。年間売上は740億ドルで、エンタープライズITの企業としてはヒューレット・パッカード(1070億ドル・HP/エンタープライズ分割前)、マイクロソフト(935億ドル)、IBM(824億ドル)に次ぐ規模となる巨大ベンダーの誕生です。

 2社が手がけてきた製品は、PC、タブレット、シンクライアントなどのクライアント領域は「Dell」ブランドへ、サーバーやストレージなどのインフラ領域は「Dell EMC」ブランドへと再編されます。すでに、ウェブサイト「www.emc.com」の製品一覧からデルのサーバー「PowerEdge」への導線ができていたりと、製品ポートフォリオの融合が始まりつつあるようです。ちょうど今週、EMCジャパンを訪問する機会があったのですが、すでにオフィス内のロゴもすべてEMCからDell EMCへと掛け替えられており、これだけ大規模な企業統合でありながら、その作業はかなりの勢いで進むのではないかと感じました。

 ひとつ残念だったのは、取引完了発表の当日午前(日本時間9月8日午前1時)に予定されていた、統合記念番組のネット配信が不調に終わったことです。この時間は、アップルのiPhone 7発表会中継が始まるちょうど1時間前とあって、続けて視聴しようと画面の前で待ち構えていたのですが、何らかのトラブルがあったようで、午前1時45分まで待っていたのですが、結局番組を見ることはできませんでした(現在、デル テクノロジーズのサイトでリプレイが配信されています)。コンシューマ製品の発表ではないので大きな騒ぎにはならなかったようですが、テクノロジー企業として、この手のトラブルは避けたかったところです。10月に米国で開催される「Dell EMC World」で、これを挽回するようなマイケル・デルCEOのスピーチが聞けることを期待しています。(日高彰)

【記事はこちら】
デルのEMC買収が完了、サーバーやストレージは「Dell EMC」ブランドに
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2016.9.14」より
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