北斗七星

北斗七星 2016年7月11日付 vol.1636

2016/07/14 15:38

週刊BCN 2016年07月11日vol.1636掲載

▼夕張市の人口が9千人を割った。財政破たんからの復活の道は険しく、最低限の行政サービスで住民を引き留めるのは難しい。年度平均で4百人近い人口が減少しているという。机上では、20年ちょっとで消滅する計算になる。地方創生が国策として推進されているものの、夕張市の惨状に厳しい現実を突きつけられる思いだ。

▼「市」という行政区分になるには、地方自治法では5万人以上の人口を要求している。市町村合併の特例においても、市になるには3万人以上の人口が必要だ。夕張市は、すでに市のていをなしていない。

▼地方自治法によると、町村の議会は必須ではない。夕張町になれば、議会を廃止できるというわけだ。実現すれば、直接民主制自治体の誕生となる来年の7月には、マイナンバー制度の個人向けサイト「マイナポータル」が動く。直接民主制の投票システムとして応用したらどうだろうか。

▼夕張メロンが今年、初競りで2玉3百万円という同メロン史上最高値で落札された。天候に恵まれたため、味がよいという。メロンだけに、それだけがウリと揶揄されそうだが、何かのきっかけになってほしい。(風)
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