▼「ICT女子プロジェクト」が開始早々に頓挫しかけている。ICTビジネス研究会が企画したもので、全国のITを使いこなして活躍している女性に活躍の場を提供するという趣旨だ。プロジェクトの主役となる「ICT48」のメンバーを13歳から24歳の女性限定で募集し、しかも応募用紙に容姿を問うような項目があったことで炎上してしまった。

▼ITmediaの記事によれば、企画メンバーに女性はいなかったという。さもありなん。気持ちだけは若いつもりのオジサンたちが、身内ノリで盛り上がって突っ走ってしまった様子が透けてみえるといったら、意地悪過ぎるだろうか。

▼企画の趣旨とICT48の募集要項にギャップがあるという批判はもっともだが、それ以上に、いまさら○○○48的プロジェクトをやろうという発想が絶望的にダサい。ITビジネスの世界でも、市場変革をリードする企業を取材して感じるのは、事業の内容が派手か地味かにかかわらず、経営者のビジョンに魅力がない、ダサい企業に優秀な人材は集まりにくいということ。この騒動は、人を集める際の真理をあらためて教えてくれているのかもしれない。（霞）