駐在記者・真鍋武が体験したリアルな中国

<駐在記者・真鍋武が体験したリアルな中国>中国がVR市場をけん引

2016/06/23 19:46

週刊BCN 2016年06月20日vol.1633掲載

 「VR(仮想現実)元年」といわれ、各社が相次いでVRデバイスを発表している2016年だが、この市場をけん引するのは中国企業かもしれない。

 現地メディアの報道によると、すでに中国では、100社以上がVR市場に参入している。3Glassesや大朋(deepoon)など、一定の地位を確立しているメーカーもあり、天猫(Tmall)や京東(JD)などのECサイトでは、驚くほど豊富な種類のVRデバイスをみつけることができる。価格帯も1万元以上する高価なものから、50元程度の安価なものまで幅広い。調査会社のiResearchでは、20年までに中国のVR市場が550億元規模に拡大すると予測している。

 しかし、急速に発展しているだけに課題も多い。安価なVRデバイスでは、きちんと動作しないなど、低品質なものもある。また、デバイスが急速に増えている一方で、VRコンテンツが不足しており、ゲームなどに用途が限られているのが現状だ。改善の余地も大きい。

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