北斗七星

北斗七星 2016年3月21日付 vol.1621

2016/03/24 15:38

週刊BCN 2016年03月21日vol.1621掲載

▼ペッパーといえば、警部である。医者や学者を思い浮べる世代もあるに違いない。紙を英訳したところ、スペルを間違えていた。胡椒になっているぞと怒られる。ソフトバンクロボティクスの人型ロボット「Pepper(ペッパー)」。コミュニケーション能力の低さゆえにナメていたが、どうやら視点が違っていたようだ。

▼人型ロボットといえば、二足で歩行する本田技研工業の「ASIMO(アシモ)」が有名だが、このところは影を潜めている。自社開発へのこだわりが、進化を遅らせているのではないか。ほかの人型ロボットも、自律へのこだわりが足かせになっていると感じる。

▼ペッパーはデバイスである。パソコン、スマートフォン/タブレット端末といったデバイスの延長線上にある。誰でもアプリケーションを開発できる。IBMやマイクロソフトとも協業した。ビジネスでの活用は、ソリューションベンダーにかかっている。

▼デバイスの歴史は、コモディティ化の歴史でもある。コモディティ化しなければ消えゆく運命となる。まだまだ客寄せパンダに過ぎないペッパー。これからいいところ、となるのかどうか。(風)
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