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港湾ITインフラを巡って激しい火花

2016/03/10 15:26

 日本の貨物の輸出入うち、海運は重量ベースで実に99.6%を占めています。石油をはじめとするエネルギーや大豆、小麦などの穀物の多くを輸入に依存していますので、重量物を安価に運搬できる海運がそれだけ重要になるわけですが、他のアジアを見渡してみると、こうした海運関連のシステム化が十分でない国がまだ多いようです。

 日立ソリューションズはミャンマーの主要港であるヤンゴン港の「港湾EDI(電子データ交換)」システムを受注。2017年2月の本稼働を目指して、現在、構築作業を進めています。同時にミャンマーでの実績をテコに、他のアジア諸国にも横展開していきたいと同社では話しています。

 そこでライバルとなるのが、中国――。日本船主協会によれば、実質的にその国に属する船の積載量(船腹)ベースで、日本は世界の13%余りを占めるのに対して、中国は約12%の保有量で“アジア2強”の座を占めています。

 先のヤンゴン港の港湾EDIを手がけた日立ソリューションズの担当者も、「海運だけでいえば、中国はもはや先進国」と、アジアの港湾ITインフラの獲得を巡っても、両国は激しいシェア争いを繰り広げる関係のようです。(安藤章司)

【記事はこちら】
日立ソリューションズ 海外初の港湾EDIを本格稼働へ 成長市場への横展開に意欲
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2016.3.10」より
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