中国の国有企業で大手化学メーカーの中国化工集団は2月3日、スイスの大手農薬メーカーであるシンジェンタの買収を発表しました。買収金額は430億米ドル以上となる見込み。主要メディアの報道によると、中国企業の海外買収では過去最大規模の案件とのことです。
近年、先進国企業がもつ知的財産や技術の獲得を狙って、中国企業による買収は拡大の一途をたどっています。IT関連の大型案件では、レノボによるIBMのx86サーバー事業の買収や、紫光集団によるHP中国子会社、杭州華三通信技術(H3C)の買収が記憶に新しいところです。
プライスウォーターハウスクーパース(PwC)中国の報告書によると、2015年の中国企業による合併買収(M&A)金額は、前年比84%増の7340億ドルと過去最高を記録。この調子が続けば、日本の有力ITベンダーが中国企業の傘下に収まるケースも十分に考えられます。(上海支局 真鍋 武)
【記事はこちら】
紫光集団 買収で急速に事業規模を拡大 2016年にも売上高1000億元規模へ メールマガジン「Daily BCN Bizline 2016.2.5」より