今日のひとことWeb版
“その場”にいなければチャンスはない
2015/12/10 15:26
今、日本のITベンダーの何社かは、欧州発のオープンアーキテクチャに準拠した自動車向けの次世代制御OSを、本場から5~10年遅れて開発しています。「いくらなんでも遅すぎなんじゃないですか?」と聞いたところ、「そんなことは百も承知。でもね、“その場”にいなければチャンスはない」と話していました。
自動車がどんどんIT化しているのは周知の事実。自動運転でロボットのようになるのも現実味を帯びてきています。IT業界にとって千載一遇のチャンスであるものの、世界大手ベンダーが正面からぶつかり合う激戦区であるのも事実。
「床掃除のアルバイト」とまではいかなくても、それに近いところに身を置きながら、わずかなチャンスでもつかみ取ろうとする姿勢は、何もせずに「自動車関連のITビジネスは将来性があるよね」と口先だけで言っているIT会社よりは、何百倍も魅力的だと、個人的には感じています。(安藤章司)
【記事はこちら】
AUTOSAR、車載ECU向け組み込みOS開発で国内二大陣営の対立が鮮明に、本格的な商用化に向けて競争が激化
- 1
関連記事
名古屋大学の高田広章教授、AUTOSAR準拠の車載ECU向けOS開発会社「APTJ」を設立、会長兼CTOに就任
車載ECU向け「AUTOSAR」の動向 Android OSの悪夢の再来か 国産OS開発の動きも
自動車向け 組み込みソフトビジネスに異変 オープン化にどう対処するか