北斗七星

北斗七星 2015年11月9日付 vol.1603

2015/11/12 15:38

週刊BCN 2015年11月09日vol.1603掲載

▼先日、自宅のパソコンのメモリを6GBから18GBに増やしたところ、思いのほか、さくさくと動く。ボトルネックだったハードディスクドライブ(HDD)への書き込み/読み込み(I/O)を、高速なメモリで代替できるようになったのが主な理由だ。

▼I/O速度の改良の余地が大きいメモリで、鈍足なHDDを代替する動きが活発化している。SAPの次世代データベース「HANA」も、まさにこのコンセプトを採り入れたものだ。また、HDDメーカーのウエスタン・デジタルによる、メモリベンダーのサンディスクの買収表明など、メモリ(とくにストレージに使うフラッシュメモリ)領域でのM&Aや合従連衡が活発化している。

▼フラッシュメモリの生産では、東芝が米国や韓国勢と激しく競い合っている。メモリへの投資は“半導体博打”とも揶揄されるほどリスキーな分野。優勝劣敗の境目は紙一重だ。とはいえ、今後のフラッシュメモリは、ハードウェアビジネスの主戦場の一つになることは間違いない。日本勢にも、この分野でぜひとも一定の存在感を発揮し続けてもらいたいものだ。(寶)
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