北斗七星

北斗七星 2015年7月6日付 vol.1586

2015/07/09 15:38

週刊BCN 2015年07月06日vol.1586掲載

▼初音ミクの上海公演を現地で観た。人の声を音源として使い、日本語で歌わせることができるDTMソフトとして2007年に発売された。その後、声の持ち主として設定されている二次元のキャラクター「初音ミク」そのものが人気を集め、バーチャルなアイドルとなった。

▼コンサートでは、ステージ上の透明なスクリーンに初音ミクがホログラム投影され、生バンドの演奏に合わせて歌い、踊る。立体的に見える映像は想像以上にリアルで、新鮮な驚きを覚えた。会場の反応も熱狂的で、「もう一回」と日本語でアンコールを求めるコールが起こったのは、コンテンツの魅力が国境を越えていることの証だろう。

▼初音ミクを使ってつくられた作品は、動画サイトなどを通じて広く伝わった。また、初音ミクを題材にした二次創作も営利目的でなければ自由なので、多くのクリエイターがイラストを積極的に流通させている。初音ミクは、インターネットを介し、オープンなエコシステムのプラットフォームとして機能したことで、グローバルに支持を拡大したといえそうだ。エンタープライズITのビジネスでも、ヒントになるかも?(霞)
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